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zoom RSS NHK アジア・フィルム・フェスティバル

<<   作成日時 : 2008/11/03 01:05   >>

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第9回になるこのフィルム・フェスティバルをなぜか今まで知りませんでした。
気がつけば、今までも今回も、すごい作品がいっぱいです。

昨日はジェイコブ・チャン監督の作品を見に、渋谷の「NHKふれあい広場ホール」へ初めて行ってきました。

「追憶の切符」
監督 ジェイコブ・チャン

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レスリーの「流星」を撮った監督ということもあるけれど、何より香港を代表する監督さん、これは絶対に見なくちゃ。

赤ん坊の時に教会に捨てられていた女性が、育ての親であるシスターの死をきっかけに、本当の親探しの旅に出る話です。
でも、彼女は自分を捨てた親に対して恨みや複雑な感情を抱いており、なかなか素直に事実に向き合えないでいたのですが、一緒に旅に出かけてくれた幼なじみの男の子や、気のいいタクシーの運転手の助けで、ついにすべてを知ることになります。

旅の行く先はチベットと雲南の境の僻地。
見渡す限り続く段々畑のような塩田や、沼地を耕す泥だらけの牛や、濁流をロープ一本につるされて川を渡るなど、今の中国にいまだ残る途方もない僻地の風景にはかなり度肝を抜かれました。
中国の山奥と言えば、緑なす山々の連なり…「山の郵便配達」などを思い起こしますが、今回は怖いほどの迫力で過酷な自然が付きつけられます。
さすがのジェイコブ・チャン監督、親探しの女性の心の奥深くの感情を、きれいごとの景色の中には置きません。
でも、こんな風景を初めて見ることが出来て、この映画に出会えたことを嬉しく感じました。

香港ファンとしてはシスター役にシルビア・チャンセシリア・イップ!!運転手役にウー・マ!!さらに幼なじみの男の子は台湾のニッキー・ウー!!香港の監督としての心意気をキャスティングに込めてくれました。

母親の愛情と中国の自然。
心にしっとりと訴えかける作品は、監督の得意分野ですね。

上映後のティーチインで、ジェイコブ・チャン監督と主演のズオ・シャオチンさんが登場。
シャオチンさんは、この日初めて出来上がった作品を我々と一緒に会場で見たそうで、非常に感動して感情が高ぶってしまい、上手く挨拶が出来なくて、会場から温かい拍手が贈られました。
作品の中では強い女性を演じていたけれど、とても素直そうで好感の持てる、きれいな女優さんでした。

母親の愛情がじわじわと余韻を残す、素敵な作品でした。

配給が付いたと言っていたので、そのうち公開されるのを期待したいと思います。

(追記)シスター役の女優さんの名前間違えました…葉童(セシリア・イップ)!です。失礼しました。

今日はもう1本、台湾の「Orzボーイズ」(オーアールゼット・ボーイズ)を見てきました。

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監督 ヤン・ヤーチェ

やんちゃ坊主の小学生二人のお話です。
あまりのやんちゃぶりに、学校の先生から「うそつき1号、2号」とあだ名をもらってしまいます。
1号は、精神的に病んだお父さんと二人暮らし、2号は親から見捨てられ、市場で花屋をやっているおばあちゃんと暮らしています。
二人とも屈託なく元気いっぱいなのですが、実は大人たちの勝手な都合に翻弄される家庭環境なのです。
そんな二人の楽しみは空想の世界で遊ぶこと。
いつか異次元の世界へ行ってみたいと空想を膨らませます。
ある時、些細な衝突から気持ちが行き違い、二人は離れ離れになってしまいます。

上映後は監督とプロデューサーの女性、そしてうそつき1号(リー・グァンイー君)、2号(バン・チンユー君)の元気な二人が登場。
監督は長編初監督作だそうです。

元々児童映画のつもりで作ったが、公開されたら大人たちがたくさん見に来て感動してくれた。きっと子供時代を思い出してくれたのだろう、とプロデューサー。
子供たちは6000人の中から選ばれた素人で、まず何より大事だったのは、二人が本当に仲の良い友達になってくれることだったと、監督の苦労話も。実際とても仲良くなって、舞台挨拶の間中も二人の雰囲気は映画のままといった感じでした。

客席からの質問で面白かったのが、学校に立っている銅像に関すること。
エンドロールに銅像のキャスト名が出ていたが、あれはモデルがいるのか?日本でも以前「ハナ肇の銅像」というのがはやったことがあるが、ひょっとしてあれみたいな銅像?
という質問があったのですが、見事な洞察力で、まさに映画の中の銅像は、台湾の人気コメディアンをモデルに作った物だったそうです。台湾の人ならだれでも知っている国民的人気コメディアンで、台湾では映画の中であの銅像が出た途端、どっと爆笑が起こったそうです。
そんなエピソードを知ると、映画に対する監督の遊び心が見えてきますね。

子供たちにのしかかる大人たちの身勝手な都合は、子供たちにどれほどの辛い思いを強いているのか、子供だって悲しんだり悩んだり、小さな心がいっぱいになっているのだ。
子供の目線でしっかりと描かれた、ファンタジックな味付けの暖かな作品でした。

うそつき1号2号の仲よしさんのお写真です。

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1号(左)は2号より3歳年上だそうで、撮影時からぐっと背が伸びて、小柄な監督さんを追い越していました。
イケメン俳優になりそうな予感。
今年の台湾金馬奨に、各部門で、たくさんノミネートされています。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「Orzボーイズ」は参りました。この映画、すごいと思いました。子供がいかに過酷な状況でも、生きなければいけないのか。辛さを笑いさえして生きる様に号泣でした。早く大人になりたい!違う世界に行きたい!それは子供の無邪気な夢ではなく、現実から逃れたい切なる想い。それをこんなファンタジーのような映画にしてしまう監督の手腕に脱帽でした。
とまと
2008/11/04 22:23
とまとさん、映画の感想をありがとうございます!!文字にしてこの映画を語るのが難しくて、文才がないわ〜と少々落ち込んでいました…
とまとさんの素敵な感想に大感激です。
ファンタジーですよね〜、ちょこちょこと挿入されるアニメもインパクトありました。
この映画を薦めて下さってありがとうございました!!
ローラ
2008/11/04 23:43

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