大丈夫日記

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zoom RSS 中国インディペンデント映画祭

<<   作成日時 : 2009/12/19 00:00   >>

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先日、「ポレポレ東中野」にイン・リャン監督と、グー・タオ監督の作品を見に行きました。

☆「オルグヤ、オルグヤ…」
監督 : グー・タオ
ドキュメンタリー作品

中国北部に住む少数民族のエヴェンキ族を2004年から2007年にかけて撮り続けたドキュメンタリ−。

エヴェンキ族とは、300年前にシベリア北部から中国に逃れてきた民族で、山の中で狩猟をし、トナカイの放牧をしながら暮らしてきた人々です。
しかし2003年に中国政府の政策で、銃を没収され、山を降りて政府が用意した家で暮らすことを余儀なくされました。

生活の糧を失いながらも、山に戻り暮らそうとする人、都会へ出て行く人、民族はどんどん衰退の一途をたどって行くように思われます。
山で暮らせない寂しさや、狩猟の出来ない喪失感から、酒浸りになる人々が多く、彼ら同士の付き合いは、荒っぽく、時に暴力的だったりもします。
しかし皆が親せき関係のような彼らの気持ちは、固く結びついているのがひしと感じられました。

カメラは淡々と彼らの表情、山の景色、山でのテント作りや仕事の様子を撮り続けます。

知らない事を知りたい…ドキュメンタリーを見るときはそんな気持ちで見ますが、今回も、そう思って見に行ったら、その彼ら少数民族のおかれた立場に、やりきれない憤りを感じてしまいました。

政府は少数民族がそのまま消滅してゆくのを待っているかのような…そんな気がしてきて、悲しかったです。

上映終了後にグー・タオ監督のティーチインがあり、自らもモンゴル系の少数民族である監督の話は、淡々と語りながらも、彼らへの慈愛を感じました。

監督の父親が30年前にこのエヴェンキ族を題材に、写真と文章を残したことから、監督も同じように彼らを取り上げようと思ったそうですが、出かけてみれば、30年前とは全く状況が違っているのに驚いたそうです。

監督自身は少数民族が消えて行くのは、時代の流れで仕方ないと思っているようでしたが、そんな諦めに至るまでの思いがどんなものだったのか…穏やかな監督の表情からは読み取ることが出来ませんでした。

山の生業を取りあげられたエヴェンキ族の姿を、監督はまだこれからも追い続けるそうです。
またいつか続編を見られるのを楽しみにしたいと思います。


☆「グッド・キャット」
監督 : イン・リャン

画像

(ポスターの背景色は黒です。光がかなり写り込んでしまいました…)

イン・リャン監督の待ちに待った長編3作目です。
冒頭、「四川生活7年を記念して」の言葉が映されました。

四川省の都市、自貢で起こる不動産バブルを主軸に、いろいろな立場の人間達のそれぞれの運命を描きます。
主役は不動産会社の社長の運転手であり使い走りの、もうすぐ30歳になる男。
人に使われることに満足し、古いバイクに乗り、古い家に住み、日々を暮らしています。
上昇志向のないこの男は、インテリ家庭出の妻に冷笑されているが、それすらも、たいして意に介しません。
やがてバブルがはじけた時、彼は周りで起こる様々な悲劇を目にする事になり、そして彼自身にも事件が…

はい、一言でいえば、「面白かった〜!!」
でも難しい!さらに解説するのはもっと難しいですが…

ただただ時間に流されていく登場人物たちを、いろいろな角度から見せてくれる、その見せ方が面白かった。
突如として現れるデスメタルなバンドの歌が、不動産バブルに踊る人々を嘲笑う、その歌詞がおどろおどろしくてちょっと怖いけれど、面白かった。
しかも突然出てきて歌い始める彼らのシーンは、「いきなりミュージカル」のツァイ・ミンリャン監督の面白さにも通じる気がしました。

今回もまた登場人物は全員素人。
友達だったり、知り合いの親だったり、本当によくあれだけの演技が出来るものだと感心してしまいます。

デスメタルバンドもまたアマチュアで、一日の仕事が終わってからバンド活動をしているような人たちだそうです。
日本のバンドによく似ているな〜と思い娘たちに話したら、犬神サーカス団を聴かせてくれました。そうそう、こんな感じかな…歌詞は陰陽座の方が近いかな…
そんなことを探るのもまた面白かったです。

上映終わって監督のティーチインがありました。
例によって、1の質問に10答える監督さん、非常にまじめに、丁寧に、たくさん話をして下さいました。

画像


遠くからの引きのカメラワークが多かったが何故?という質問には、
わざとカメラを遠くに置いて撮ることで、見る人にそこにある空間から何かを感じ取って欲しいと思ったから、と。

インディペンデント映画についての質問も多かったですが、監督は自由に撮ることのできるインディペンデント映画が今の自分にはとても合っていて、楽しみながら作っていると語っていました。

楽しみながら、こんなすごい作品を作ってしまうのですから、ものすごい才能の持ち主…としか思えません。

1作目、2作目(アザー・ハーフ)に続いて、今回も最後に希望が見いだせないのは何故かという話になり、「現実の社会が重いから」と語る監督自身、自分は悲観的な人間、と話していました。監督もまた「面白い!」です。

体がめちゃくちゃ大きいので怖そうな印象もありますが、実はとても繊細な方のようです。
歌の歌詞が怖くて今夜は眠れないかも、なんて言ったら、「ごめんなさい!」と謝られてしまいましたいや、冗談ですから〜。

また素晴らしい作品を見せて下さい、待っています!!




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