今回少々の長逗留になった理由があります。 実は中秋節の日を挟んで前後3日間で行われる火龍のお祭りを見たかったのです。 火龍とは、大杭(タイハン)という町で行われるお祭りで、少し前に「火龍」と言う香港映画を見て、その勇壮な火龍の舞に圧倒され、一度見てみたいと…獅子舞好きの好奇心がメラメラと燃えました。 今年の中秋節は9月19日、レスリーのお誕生日が12日なので、頑張って少し滞在を延ばせば18日に火龍を見る事が出来ます。 見られる時に見ないと、いつ何があるか分からないし…なんてね、こういうチャンスは丁寧に逃さないようにしようと思います。 先ず、大杭の火龍とは。 1880年の中秋節の前日に台風が香港を襲い漁村だった大坑村は大きな被害を受け、家畜はニシキヘビの餌食となりました。住民がそのニシキヘビを殺すと、台風通過後に疫病が発生し大勢の村民が死亡しました。 当時、ニシキヘビは竜王の子供だと考えられていたため、ニシキヘビを殺した復讐として伝染病が起こったのだと村民は考えました。そこで、神に助けを求め、台風を起こしたと言われる海の竜王が恐れる「火龍」を作り、病気がなくなるようにと3日3晩踊り続けると伝染病が消えたという話なのです。 この話がめんめんと伝わり、火龍の獅子舞が今も続いています。 どんな獅子舞かと言うと、草をがっしりと編んだ太い丸太の様な67メートルの龍に、火のついたお線香をびっしりと立てて、町の中を練り歩くという物です。 先ずは銅鑼灣の先、地下鉄の天后駅から10分程の所が大杭です。 龍の出発する蓮花宮を目指して歩いて行くと、通りに大きな飾りが建っています。 蓮花宮は暗くて中で何をやっているか分からないので、さらに歩いて行くと、大勢の人が大きな広場を囲んでいたので、一緒にそこに陣取って火龍を待つ事にします。 やがてランタンを持った女の子たちの行列が細長い広場を行ったり来たりパレードして歩きます。 暗いのでぼけ写真で失礼。 時々女の子がぶらりとポーズをとりに来てくれるので、カメラを構えたおじさんたちは大はしゃぎ(笑) たくさんの警備のお巡りさんの中には、若くて可愛いお巡りさんもいて、私はそっちの方に小はしゃぎ(笑) あっち行ったりこっち行ったりの行列が長々と続き、式典みたいな事もあり、2時間近くも待たされてやっと火龍の登場です。 あいや〜、人の頭越しで良く見えない〜! 火龍は広場を行ったり来たりするものの、背中のお線香くらいしか見えなくて、ちょっとがっかり。 その内火龍の姿が消えたので、隣のカメラ自慢のおじさんに、火龍はどこへ行ったの?と聞くと、あっちの通りを通っているよ、と。 よし、毎年中華街で獅子舞を追っかけている私が、こんなところでじっと立っているなんてありえない! 火龍を追っかけました。 これは火龍のしっぽ。尻尾係が派手に振り回すのでぶつかりそうになります、結構危ない。 鐘や太鼓の音とお線香の強い香、そして火龍の熱で、まるで夢の中の様な幻想的な世界が広がりました。 追っかけたけど…実際この龍は時々ダッシュで走るんです。 あっという間に走って通りを駆け抜けていきます。 豪快!勇壮!!こちらも本気で走ってみたりして、テンションマックスになりました。 でも疲れました〜。 途中で龍係のおじさんが火龍の背中に立っているお線香を抜いて渡してくれました。 このお線香を家に持って帰ると厄除けになるそうです。 今我が家の棚に立てかけてあるお線香、家を守ってくれるといいな。 取り合えずこれで今回の香港レポート終了。 お付き合いありがとうございました。 |
<< 前記事(2013/10/31) | ブログのトップへ | 後記事(2013/11/12) >> |
内 容 | ニックネーム/日時 |
---|
<< 前記事(2013/10/31) | ブログのトップへ | 後記事(2013/11/12) >> |